三軒茶屋に安くておいしくて狭い焼き肉屋さんがある。おばあさんが1人で切り盛りしていて、アットホームな雰囲気のお店だ。この前、ようやくお店に入れておばあさんと仲良くなった。おばあさんが東京に来て焼き肉屋さんを開くまでの経緯とか、色々な話をして、最後は一緒にお酒を飲んでいた。
それから何度も店の前を通っていたのだが、いつも満席で中々入れない日々が続き、夕べようやく入れた。どうも、と頭を下げながら店内に入ったら、おばあさんがキョトンとしている。すっかり僕の事を忘れているようだ。あれだけ仲良くなったのに初対面みたいな顔をしている。また一からやり直しである。おばあさんが47才で上京して50才で今の店を開いた話とか、もう1回聞かないといけない。
夕べはパワーがなかったので、おばあさんと会話をせずに店を出た。もしかしたら、もう二度と仲良くなれないかもしれない。
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