スミマサノリ「月曜日にオジャマシマス」

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これまで2週に渡ってお送りしてきたリヴリーとの(勝手に)コラボ企画。現在開催中のリヴリーイベント「Dr.ミュラー研究所 研究発表会2009」にバクストも参加しよう(勝手に)! というわけでバクストもリヴリーをテーマにした作品を作ることになった。


イベントの詳細はこちらをご覧下さい↓
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バクストは何を作るべきだろう?

水曜担当ライターの石塚が頭をひねりにひねった結果、ミニチュアサイズの焼き鳥を焼いた。そもそもこの時点で「Dr.ミュラー研究所 研究発表会2009」の趣旨から逸れていたのではないか? リヴリーが食べるのは虫で、焼き鳥なんて食べないのだ。しかし、我々はそのまま走り出してしまった。石塚は見事にミニチュアサイズの焼き鳥を完成させ、木曜担当ライターの火災報知器小林さんがその焼き鳥をリヴリー担当者にプレゼンした。

そして、リヴリー担当者の皆さんはミニチュア焼き鳥を大変気に入ってくれたのだ。小さい焼き鳥を見て「かわいい!」「凄い!」と絶賛の言葉をいただき、我 々は晴れて研究会で発表する機会をいただいたのである。リヴリー太っ腹! ただ、1つだけ問題が残った。研究会の開催は1週間以上、生ものを展示する訳に はいかないのだ。「写真だったら大丈夫です」とアドバイスをもらったものの、せっかく焼いたミニチュア焼き鳥である。写真だとお客さんたちに臨場感が伝わ らないと思うのだ。そこで考えた。あのミニチュア焼き鳥の食品サンプルをつくればいいのだ。ナイスアイデアである。

と、ここまでは良かったのだが、再び問題が浮上した。

僕は食品サンプルを作ったことがない。作り方も分からない。しかも、今回作るサンプルはミニチュアサイズである。

果たしてうまくいくのだろうか?



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【食品サンプル作り、見切り発車】

本格的な食品サンプルを作るのは大変そうだ。素人が一朝一夕で出来るような物ではないと思う。だが、僕には時間がないのだ。研究発表会までに完成度の高いミニチュア食品サンプルをつくらないといけない。

困った。

こういう時は東急ハンズに行くのが良い。ハンズに行けばなんとかなる。

ハンズの店員さんに早速聞いてみた。

「食品サンプルを簡単に作る方法はありますか?」


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「本物そっくり」な花とかパフェとか


丁寧な店員さんが樹脂粘土で作る方法を薦めてくれた。樹脂粘土で形を形成して、その上からアクリル絵の具で着色をしていく。

「その方法ならこの見本みたいに出来ますか?」

と店員さんに聞くと、「これを作ってる人は相当上手い人ですから…」と言葉を濁されてしまった。そりゃそうだ。ハンズは工作するにあたって適切な材料は売ってくれるが、魔法をかけてくれる訳ではない。この素材を生かすも殺すも、僕次第である。がんばるしかない。

店員さんのアドバイス通り、樹脂粘土とアクリル絵の具、着色するための筆を買った。


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樹脂粘土

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アクリル絵の具と筆

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この細さ


ハンズで調達した道具を持ち帰り、初めての食品サンプル作りに取りかかった。道具に関しては問題ないはずだが、ハッキリとした作り方が分からない。トライ・アンド・エラーを繰り返して完成度を上げていくしかないのだ。完全に見切り発車である。

石塚が焼いたミニチュア焼き鳥の写真を見本に、まずは粘土に絵の具を混ぜ込んでいった。


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ミニチュア焼き鳥の写真を見本に

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粘土に着色


肉、ネギ、アスパラ、ベーコン。それぞれの土台となる粘土を練り上げ、テーブルに並べてみた。


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土台の粘土


この時点で完成形が全く見えてこない。着色された粘土はまだまだ焼き鳥っぽくない。ただの色が付いた粘土である。

とりあえず、肉とネギの形をそれっぽく形成して爪楊枝に刺してみた。
石塚のミニチュア焼き鳥は爪楊枝を使用している。


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爪楊枝に刺していく


粘土の強度が弱く、爪楊枝に通しているうちに粘土の形が変形してしまう。普通サイズの焼き鳥だったらこうはならなかったかもしれない。

ここでミニチュアサイズという壁が立ちはだかった。

形成した粘土を爪楊枝に刺す→粘土が変形する→やり直し

何度かこの作業を繰り返すうち、

「何でミニチュアサイズなんだ?」
「何で焼き鳥なんだ?」

発案者の石塚への苛立ちがつのるが、そこはグッとこらえて作業を続ける。「何でミニチュア焼き鳥なんだ?」という疑問を、バクスト側が感じたらいけないのだ。それを言ったらお仕舞いである。

とりあえず、爪楊枝に刺す作業を終えた。
次は着色作業であるが、ここで1つの秘策を思いついた。

本物の焼き鳥に近づけるためには、「焦げ目」がポイントだと踏んだのだ。「焦げ目」を黒い絵の具で再現するには相当な絵心が必要である。残念ながら僕にはそんな才能はない。だったら、本当に焦がしてしまえばいいのではないか?


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ライターで焦がしてみた


この作戦はうまくいった。粘土がいい具合に焦げてくれたのだ。

焦がし作戦の成功に気を良くした勢いで、絵の具での着色作業に取りかかる。


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着色作業


これも何回かトライするうちに、コツのようなものが分かってきた。絵の具は極力薄く塗るのが良いようなのだ。水9:絵の具1、という割り合いで薄めた絵の具を、うす〜く粘土に塗っていく。それを何度も繰り返していくと本物っぽく見えてくるのだ。

見切り発車で取りかかったサンプル作りではあるが、光明が差してきた。


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土台の時点でもかなりリアルに出来たベーコン

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アスパラベーコンの土台


ベーコンの出来も完璧に近い。

いける。いけるぞ。

サンプル作りのペースにドライブがかかってくる。

ネギ間、正肉、アスパラベーコン。石塚が焼いた3種類の色づけまで完了した。

最後の仕上げとして、「グロスバリュー」という光沢仕上剤を塗る。
光沢をつけて食品サンプルっぽく仕上げるのだ。


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これで

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光沢をつけていく


形成、焦げ目、着色、光沢仕上げ。

すべての工程をほぼ完璧にこなせたと思う。
その結果が次の写真である。




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ミニチュア焼き鳥食品サンプル、完成


素人が見切り発車で作った作品にしてはかなり良く出来た方だ、と自分で言ってしまおう。

この焼き鳥を、研究発表会で飾ってもらうのだ。


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【イベント前日の会場設営】

ミニチュア焼き鳥の食品サンプルは完成した。あとは、これを会場に飾ってより多くの人たちに見てもらわなければならない。リヴリーファンの皆様にバクストの事を知ってもらう。これが今回の勝手にコラボ企画の最終目標である。

そのために、会場に飾るものを焼き鳥以外にも次の物を用意することにした。

・バクストのPR映像
・バクストのポスター

バクストのPR映像は、以前、吉川テレビでダーリンハニーの吉川さんが作成した(「バクストのテーマソングを作りたい」) バクストのテーマソング「かまぼこ」をBGMに使用して連載陣を紹介する内容にした。ポスターは、これまた吉川さんが「ディスカバー東京」の連載で撮影し た写真に「ソネットの裏道(バクスト)へようこそ」というコピーを合わせてデザインした。イメージは焼酎の「いいちこ」のCMである。

PR映像とポスターと焼き鳥。
この3点セットでリヴリーファンのハートを鷲掴みにしたい。


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イベント前日の会場


イベントの前日、リヴリー関係者の皆さんが準備に追われる中、我々バクストチームもPR3点セットとテレビデオとDVDプレーヤーを会場に持ち込んだ。


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設営準備


なんだか凄い物をセッティングしてる風な写真を載せてみたが、実際はテレビデオとDVDプレーヤーを繋いでるだけである。設営、と偉そうに言ってみたが、テレビとDVDプレーヤーを繋げてしまえばほぼ完了である。

が、しかし!

ここで大きな問題が発生した。

僕の事務所では普通に映っていたテレビデオが会場に来た途端、一切映らなくなってしまったのだ。


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テレビが映らない


イベントが始まる前から会場の雰囲気にのまれてしまったのだろうか?
テレビがうんともすんとも言ってくれない。


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沈黙するテレビ


せっかくPR映像を作ったのに……。

とりあえず、この問題から目をそらすために、ポスターを貼ってみた。


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ポスター


ポスターは大丈夫だった。上手く貼れた。
でも、テレビは相変わらず沈黙を守っている。

意地でも映像を流したかったので、僕の事務所にあった小さなモニターで代用することにした。


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応急処置


テレビが直らなかったら、このモニターで流すしかない。4インチくらいしかない小さなモニターである。

ないよりはましなのか?
むしろ、これだったらない方がましなのか?

いずれにしても、イベントはもうすぐ始まってしまう。



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【大盛況のリヴリーイベント初日、その時バクストブースは?】

「Dr.ミュラー研究所 研究発表会2009」の初日、会場には多くのリヴリーファン(飼い主さん)が集まっていた。メイン会場の6階は黒山の人だかり で、さらに5階、4階、3階に至るまでファンの列が出来ている。なんたってこの日は朝の6時から整理券が配布されていたりするのだ。


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沢山のリヴリーファン(飼い主さん)が

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長蛇の列を

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作って

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いた!


会場には飼い主の人たちから寄せられた受賞作品も展示されていて、皆さん、クオリティが高すぎる。もちろん、焼き鳥なんて作っている飼い主さんはいない。


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飼い主の皆さんの作品が

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展示されている


また、新しいリヴリーには3つの新機能が加わったらしく、それを説明する記者会見も開催された。


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記者会見

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ミニチュア焼き鳥を食べてくれた人だ!


こうやって会場の様子を目の当たりにするにつれ、バクストブースの場違い感が強くなっていく。
ミニチュア焼き鳥の食品サンプルを展示。

ボールを打った瞬間、間違えて3塁方向に走り出した!
みたいなことになってやしないか?

リヴリーのイベントは6階だけでなく、パルコの1階のカフェを「Livly Smile Cafe」にしちゃってるのだ。開催期間中、パルコはリヴリーにジャックされていると言っても過言ではない。


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パルコの1階がリヴリーのカフェに!

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カフェにも行列が出来ていた

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Livly Smile Cafe

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店内の様子
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オリジナルメニュー「オミュライス」

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オリジナルメニュー「ブラドバーガー」


とにかく大盛況だったイベント初日。

気にかかるのはバクストのブースである。
3塁方向に走った我々はどういう事になっているのか?


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ここに

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バクストブースがあります


結局テレビは直らなかったのだが、イベント初日の朝、バクストのプロデューサーが自宅からテレビを持ち込んでくれたのだ。なので、PR映像はしっかりと流れている。

そしてミニチュア焼き鳥のサンプルもリヴリーのぬいぐるみと共に、しっかりと展示されている。


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「リヴリーは焼き鳥を食べない」とタイトルをつけた


というわけで、ちゃんと展示されています!
研究発表会は8月30日まで!!

渋谷にお立ち寄りの際は是非パルコまで足を延ばしていただければ幸いです。
そして、バクストブースでミニチュア焼き鳥のサンプルとPR映像を見てください。

よろしくお願いします。


(2009/08/24 住正徳)

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