先週に引き続き、北京五輪のメイン会場「鳥の巣」のレポートである。先週はフィールドに降り立ち、聖火台を見上げたところまでお伝えした。 フィールドはどんな状態だったのか? フィールドは沢山の観光客(中国の地方からやって来てる割と年配な人たち)でごった返していた。中央には北京五輪マスコットの風船がドーンっと待ち構えていて、みんなその前で記念撮影をしている。北京五輪のマスコットは5体。それぞれ、魚、パンダ、チベットカモシカ、ツバメ、聖火、がモチーフになっている。 北京五輪マスコットの1つ、聖火をモチーフにした「フアンフアン」 記念撮影をしている人たちが何を言っているのか全く分からなかったのだが、おそらく… 「フアンフアンの顔が入らないぞ」 「だったらもっとしゃがめばいいじゃない」 「しゃがむのか?」 「しゃがんで下からあおって撮りなさいよ」 みたいなやり取りが交わされていたのだと思う。口調が激しいのでみんなが喧嘩しているように聞こえる。心配になって現地のコーディネーターに確認したら、誰も喧嘩なんてしていないという。良かった。記念撮影の度に喧嘩してたら大変だ。 とにかく、フィールド内は活気で溢れている。 そして、 その活気をあっさりと打ち消すイベントが行われていた。 それは…、 イベントを告知する看板 漢字から察するに「2008年の五輪、開会式、閉会式の服装とか道具の展示」という事だと思う。 その展示がびっくりだったのだ。 何故かというと…、 マネキンが ストッキングを被ってる どうしてなのかは分からない。 マネキンたちの顔にストッキングが被せてあるのだ。 開会式と閉会式の出演者はストッキングを被っていたのか? このマネキンも このマネキンも いや、開会式でストッキングを被った人なんて出て来なかった。 ストッキングは展示じゃないはずだ。 だったら何故? この人も この2人組も 横を向いてるこの人も ちょっと剥けてる しばらく見て廻ってもストッキングの理由が分からない。 想像するに、 ・マネキンに傷が付かないように。 ・同じ顔のマネキンを揃える事が出来なかったからストッキングを被せてみた。 ・ストッキング会社のPR くらいの理由しか思い浮かばない。 何故? マネキンの上からカツラ ザ・無表情 ストッキングを被って胸元ざっくり それにしてもアレだ。ストッキングを被っていないマネキンがいないのだ。 被せるだけでも大変な手間だったと思う。 大学時代、コンビニでアルバイトをしていた時、友人2人がストッキングを被って僕を脅かしに来た事がある。最初、僕は本当に強盗だと思い、手元の「強盗ボタン」を押しそうになってしまった。慌てる僕を見て友人も慌てた。「うそ、うそ」と言いながらストッキングを脱いでくれたので事件にならずに済んだのだが、北京五輪の会場でそんな青春の一コマをふと思い出してしまった。 しかし、何故マネキンにストッキングを被せたのだろう? 今でもその理由は分からない。 |
【その他、北京スナップ】 というわけで、すっかり「鳥の巣」のマネキンに心を奪われてしまった訳であるが、北京の見所はそれだけじゃない。市内でグッと来た光景を写真に収めたので、いくつか紹介しよう。 1.天安門広場の歩道の簡易トイレ 天安門広場には 広い歩道があるが パレードの際、このマンホールが… 簡易トイレに早変わりするらしい。パレードなどがある際、このマンホールのフタを開けてそこで用を足すのだとか。みんなから丸見え状態であるが、そんな事は気にしないという。 2.ツアーガイドの旗が… ぬいぐるみ 「鳥の巣」同様、天安門広場にも地方からのツアー客が沢山いたのだが、ガイドさんの旗がぬいぐるみだった。 (ちゃんとした旗を持ったガイドさんもいましたけど) 3.黒澤明 黒澤明に良く似たおじいさんがいました。 4.荷物の上の子供 危ないです。 |
と、こんな感じで2泊3日の北京出張はあっという間に終わってしまった。大学とのお仕事がどうなるかは分からない。もしかしたら仕事をする事になり、しょっちゅう北京に通う事になるかもしれないし、もう二度と北京には来ないかもしれない。 あ、違う。 来年、弟が北京で結婚式を挙げるので僕も行かなくてはならない。少なくてもあと1回は北京に来る予定があるんだった。その時はもう一回「鳥の巣」に行って、マネキンのストッキングを確認したいと思います。 (2008/10/27 住正徳) |