ウィル・スミスの最新作「ハンコック」が8月30日から公開される。基本的には正義の味方だけど事件の解決方法に難があって市民から嫌われている、というちょっとユニークなヒーロー物だ。キーワードは「やり過ぎパワー」。何かとやり過ぎてしまうらしい。人気者のウィル・スミスが主演するだけあって、その注目度も高い。去る8月21日、そんな「ハンコック」のプレミア試写会が開催された。プレミア試写会とは、出演俳優陣がレッドカーペットの上を歩いたり舞台挨拶をしたりする、テレビで良くみるセレブなイベントである。当サイトは映画「ハンコック」とコラボしているので、プレミア試写会の様子を取材させてもらえる事になった。ハリウッドスターを生で見るチャンスである。行くしかない。 |
【ウィル・スミスに出来るだけ近づきたい】 せっかくウィル・スミスに会えるのだ。出来るだけ近くで撮影したい。 どうしたらいいだろう? そこで、ウィル・スミスに急接近する作戦を次のように考えた。 ・「ハンコック」の衣装と同じような格好をする。 ・ウィル・スミスの目に留まる。 ・「お、ハンコック! こっち来いよ」と呼ばれる。 ・急接近! 完璧だ。 これでいこう。 しかし、僕1人だけでこの作戦を実行に移すのは難しい。なぜなら、プレミア試写会でハンコックの格好をするような勇気が僕にはないからだ。そこで、どんな事があっても動じない男、火災報知器の高松さんの協力を仰ぐ事にした。高松さんならきっとうまくやれる。 火災報知器、高松さん 高松さんにハンコックの格好をしてもらい、僕がカメラを回す。 これで「ウィル・スミスに接近大作戦」は万全だ。 プレミア試写会当日のスケジュールは、16時半マスコミ集合→17時半レッドカーペット→18時半舞台挨拶、となっている。集合時間の少し前に会場の東京ドームシティ内JCBホールにやって来た。 既に多くのマスコミの方々が並んでいる。 この人はウィル・スミスじゃない 受付を済まし、PRESSのシールをもらった。これを貼っていれば堂々と取材が出来るのだ。 PRESSのシールをゲット 高松さんに用意しておいた衣装を渡しトイレで着替えてもらう。 高松さんの着替えを待つ 受付が終わったマスコミ関係者は一旦舞台挨拶の会場に移動して場所取りをするらしい。 ここで、なるべくウィル・スミスの立ち位置に近い場所をゲットする事が重要だ。 着替え終わった高松さんと一緒に、舞台挨拶会場に向かう。 舞台挨拶の会場 場所取りはうまく行かず、プレスエリアの一番端っこの席になってしまった。こういう場所でどうやって振る舞ったらいいのか、全く分からないのだ。 場所取りには失敗したが、僕たちにはハンコックの衣装がある。 ハンコックっぽい衣装の高松さん ハンコックは嫌われ者のヒーローという設定なのだが、話が進むに連れ、みんなから愛されるスーパーヒーローに生まれ変わる。この衣装は愛されるヒーローになった時のものをイメージしたつもりだ。東急ハンズで買った全身タイツである。 ちなみに、本当の衣装はこんな感じだ。 本物のハンコック 当たらずも遠からず、だと思う。 ウィル・スミスも気づいてくれるに違いない。 PRESSをお腹に貼る高松ハンコック 高松さんと舞台挨拶の流れを予習しつつ、作戦を確認する。 作戦会議 この日の模様は動画コンテンツでも配信する予定だったので、そのための撮影をしながらウィル・スミスの登場を待つ。 動画撮影 席は端っこ |
【レッドカーペット】 舞台挨拶の場所取りが終わり、マスコミ一行はレッドカーペットに移動する。 レッドカーペット上をウィル・スミスが歩き、最終的にステージ前に立つらしい。スティルのカメラマンたちとテレビのカメラマンたちが場所取りでもめたりしている。全体的にピリピリとした雰囲気だ。 僕と高松さんの前ではスティルのカメラマンたちが脚立に乗ってベストアングルを狙っている。 所在のない2人 このレッドカーペット上でウィル・スミスに接近するのは相当難しそうである。 ここは無理をせず、レッドカーペットを歩くウィル・スミスの様子を静観する事にした。 接近のチャンスは舞台挨拶だ。端っことはいえ、一番前の席である。ウィル・スミスが高松ハンコックの存在に気づいてくれれば、きっと声をかけてくるに違いない。そして、舞台に上げられる高松ハンコック。 みんなの脚光を浴びる高松ハンコックの姿が目に浮かぶ。 進行の説明などがあった後、ほぼ、時間通りにウィル・スミスが到着した。 いよいよ、ハリウッドスターの登場である。 ウィル・スミス 到着 到着の様子を実況する高松ハンコック レッドカーペットのスタート地点からステージまで、中々到着しないウィル・スミス。沿道を囲むファンたちと握手をしたりサインをしたり、とにかくサービス精神が旺盛なのだ。 ウィル・スミスが持ち上げる、という演出用の車 ステージ上に置いてあったハリボテの車(ウィル・スミスが持ち上げるという演出用)が強風で吹っ飛んでしまうというアクシデントもありつつ、30分かかってようやくステージまでやって来たウィル・スミス。競演のシャーリーズ・セロンと共にステージに立った。 カメラマンの隙間から様子をうかがう高松ハンコック カメラが頭に当たって痛がる高松ハンコック 目の前に生のハリウッドスターがいる。 カメラマンの隙間からその様子を実況する高松ハンコック。 もちろん、ウィル・スミスは高松ハンコックの存在に気づいていない。 ウィル・スミスとシャーリーズ・セロン この日は日本からのゲストとして、横綱の朝青龍関も登場した。 朝青龍関も登場 朝青龍関も加わってのトークは5分程度で終了した。 レッドカーペットはこれで終了である。 この後、いよいよ先ほど場所取りをした会場で舞台挨拶がある。 ウィル・スミスは気づいてくれるだろうか? |
【舞台挨拶が始まった!】 会場に戻り、席に着く。 先ほどはマスコミ関係者しかいなかった会場も、既に一般のお客さんたちでいっぱいに埋まっている。 ここにいる人たちすべてが、高松ハンコックの目撃者となるのだ。 高まる期待。 そして、再び、ウィル・スミスの登場である。 気づいてくれ! 舞台挨拶開始 しかし、ここで1つの誤算が……。 会場が真っ暗になってしまったのだ。 場所取りをしていた時と、まったく会場の明るさが違う。 黒の全身タイツなので黒子みたいで全然目立たない。 舞台上ではウィル・スミス、シャーリーズ・セロン、朝青龍関の挨拶が続く このままでは絶対に気づいてもらえない。 かといって、立ち上がったり大きな声をあげたり出来る雰囲気でもない。 僕たちのすぐ前に、セキュリティの怖い人が目を光らせているのだ。 全身タイツという服装によってマークされているのかもしれない。 相撲を取る仕草を見せるセロンと朝青龍関 記念撮影 全然気づかれない高松ハンコック 唯一、ウィル・スミスがこっち側にやって来て手を振る場面があった。 これがラストチャンスとばかりに、高松ハンコックが立ち上がって衣装をアピールしたのだが、立ち上がった瞬間にセキュリティの方が身構えるのが分かった。 ダメだ。 会場の暗さとセキュリティの厳しさ。 最後まで2つの問題をクリアする事は出来なかった。 落ち込む二人 結局、「ウィル・スミスに接近大作戦」は完全な空振りに終わった。 やっぱりどう見てもハンコックじゃないな ハリウッドの壁は想像以上に高かった。 今度ウィル・スミスが来日する機会があったらもっと完璧なコスプレで挑みましょう。 僕と高松さんはそう誓って、会場を後にした。 ※この様子の動画レポートはこちらを ウィル・スミスに接近大作戦-1 ウィル・スミスに接近大作戦-2 ウィル・スミスに接近大作戦-3 (2008/8/25 住正徳) 『ハンコック』 8月30日(土)より丸の内ピカデリー1ほか全国ロードショー 公式サイト:http://who-is-hancock.jp ハンコックNEWS:http://www.hancock-news.jp/ ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給 |