スミマサノリ「月曜日にオジャマシマス」

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「暑い暑い言うと余計暑くなる!」と怒る人がいる。横で「暑い暑い」言われたら気持ち的に滅入るからだろう。僕だって嫌だ。しかし、こうも暑いとついつい「あづい~」と言ってしまう。声に出して言わないと気が済まないのだ。暑さが憎い。

とはいえ、暑さを憎んでばかりいても状況は改善されない。体をクールダウンさせるために、こちらからも対策を立てないといけない。例えば冷たい食べ物だ。かき氷、アイス、冷やし中華。暑さで茹だった体には冷たい食べ物が一番である。冷たい食べ物を食べて少しでも暑さを忘れたい。冷たい食べ物最高!

ところが、「食べると体が温まるアイスクリーム」という物があるらしい。アイスなのに体が温まる。一体どういう事なのか? 実際に食べてみた。


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【大井町の沖縄料理屋で売っている】

体が温まるアイスクリームは大井町にあった。沖縄料理店の店頭で売っているのだ。「おきなわの雪 琉球スウィーツ」という看板を掲げている。

お昼過ぎにお店にやって来たのだが、まだオープンしていない。開店時間の表記がないので何時に開くのか分からない。隣りの中華料理屋さんに「隣りのアイス屋さんは何時からですか?」と聞いたら「さあ、分からないわね」と言われてしまった。

仕方ないので、中華料理屋さんでワンタン麺を食べながらアイス屋さんの開店を待つ事にした。
冷やし中華じゃなくてワンタン麺。暑い時に熱い物を食べるのもおつなものだ。

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ここで売っているはず

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店頭にあったポスター「アイスクリームなのに体が温まる」

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サーモグラフィでも検証済み

ワンタン麺を食べ終えて、しばらくねばっても一向にアイス屋さんが開く気配がない。

中華料理屋さんを出てお店の周りをウロウロしていたら、お店の窓に詩を見つけた。

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かき氷に関する詩

 日の昇るマンゴー
 真昼のシークワサー
 夕焼けに染まるハイビスカス

きっとマンゴー味とシークワサー味とハイビスカス味のかき氷を取り揃えているのだろう。朝、昼、晩と違った味のかき氷を楽しめる訳だ。

かき氷を題材にした詩の他にも、男の道を説いた作品もあった。

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男道

「男道」というマッチョなタイトルな割に、中味はとてもソフトである。「あなた」への想いを綴ったラブポエムと取れなくもない。

いずれにしても、随分熱いマインドを持った人がアイスを売っているようだ。

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十人十色

日傘をさした女性に一目惚れしたのだろうか。「携帯片手に足早」ってことは誰かと待ち合わせをしている可能性が高い。その相手が男性だったら残念だ。


いや、残念じゃない。

僕はここに詩を鑑賞するために来た訳ではなく、「体が温まるアイスクリーム」を食べに来たのだ。
時刻は13時半をまわっている。
もしかしたら今日はお休みなのかもしれない。出直した方がいいのか?

諦めかけたその時、アイス屋さんの店員さんがやって来た。
アルバイトの女性らしく、開店時間は14時だという。

お昼から待っていた事を告げると、開店前に「体が温まるアイスクリーム」を譲ってくれると言ってくれた。



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【ようやく食べます】


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店内

ここは沖縄料理の立ち飲み屋さんで、アイス屋さんは立ち飲み屋さんが開店するまでの間、場所を借りて営業しているとの事であった。営業時間は14時から19時くらいまで。19時以降は立ち飲み屋さんが深夜まで営業しているのだ。

19時くらいになると、女子高生がアイスを食べている奥でサラリーマンがお酒を飲んでる、という光景を目にする事が出来るのだとか。

僕が感銘を受けたラブポエムは、立ち飲み屋さんの店員さんが書いたものらしく、アイス屋さんは関係なかった。

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アイス屋さんの開店準備をする店員さん

アイス屋さんのメイン商品は「おきなわの雪」という琉球スウィーツで、チョコバナナ、ハイビスカス、マンゴーなどの味が用意されている。琉球スウィーツはその食感に特長があり、女子高生を中心に女性たちの間で人気を集めているらしい。

お目当ての「体が温まるアイスクリーム」は、琉球スウィーツではない。
「オタネニンジン果実アイス」という商品で、1カップ100mlで300円である。

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体が温まるアイスクリーム 300円

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一見普通のアイスクリーム

早速食べる前に、体温を測る事にした。「体が温まる」というアイスなので、食べる前と食べた後、体温に変化が生じるはずだ。

脇に体温計をはさんでしばらく待つ。

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食べる前の体温を測る

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36度8分

食べる前の体温は36度8分であった。ちょっと平熱よりも高めなのは、ずっと外でラブポエムを読んでいたからだろう。

「体が温まるアイスクリーム」を食べるとどうなるのか? 体温は上がるのか?
食べてみよう。

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店員さんから注意事項が

アイスを口に入れようとした時、店員さんから「気を付けてください」と言われた。結構癖のある味らしく、店員さん曰く「薬みたいな味」なのだとか。

「私は全部食べられなかったです」

と、かなり不安な事を言っている。

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一口食べる。普通においしい

一口食べてみたが、普通のアイスだ。バニラ味のアイスだ。

「全然、おいしいじゃないですか」

と店員さんに言おうとすると、口の奥の方から鋭い苦みが現れてきた。

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苦い…

「そうなんですよ、後味が強烈でしょ?」

店員さんが笑っている。

バニラ味の奥に潜む苦み。
この感覚、どこかで味わった事がある。

そうだ、糖衣錠だ。以前、糖衣錠の限界に挑んだ際、こういう感じだった。

パッケージの成分表示を見ると、「夕顔美人粉末」「ウーロン茶エキス末」「オタネニンジン果実エキス末」といった見慣れない成分が並んでいる。この辺のエキスが苦みの原因だろうか。

とにかく食べ切るしかない。

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薬感覚でいただく

甘い、苦い、甘い、苦い。
複雑な味が口の中に広がっていく。これは薬だ、アイスクリームじゃない。そう自分に言い聞かせれば全然耐えられる。

そして、何とか1個食べ切った。
果たして体温は上がっているのか?

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食べた後の体温を測る

さあ、どうだ?

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36度9分

1分上がって、37度に近づいた。
ほぼ、微熱と言っても過言ではない。

「体が温まるアイスクリーム」は本当であった。
食べると体温が1分上がる(住調べ)。

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1分上がったぞ!


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この「オタネニンジン果実アイス」はダイエットにもいいらしい。低カロリーで乳脂肪分は0%。糖分制限をしている人でも安心して食べる事が出来るのだ。体が温まるのはオタネニンジンの特性によるらしい。

気になった人は一度食べてみてください。
後味は相当悪いですけど。



「おきなわの雪 琉球スウィーツ」
JR大井町駅北口1分。線路沿いの横丁「東小路」の入り口あたり。



(2008/8/11 住正徳)

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