スミマサノリ「月曜日にオジャマシマス」

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漫画家の漫☆画太郎先生は、作品の中で同じコマをコピーして使い回す事で有名だ。一見手抜きのように見えてしまうが、「コピーは最初からすべてギャグとして意図的に使っています。決して手抜きではありません」と雑誌のインタビューで答えていた。そんな漫☆画太郎先生の作品が大好きなので、僕も先生のコピー技を真似てみる事にした。コピーを100回繰り返したらどうなるのか? 試してみるのだ。

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【見知らぬママの写真をコピーする】

コピーする原画であるが、僕は絵が描けないので写真を使うことにした。写真をモノクロ出力したものをコピーして、コピーのコピーをコピーして、コピーのコピーのコピーをコピーして……、という作業を100回繰り返す訳だ。

100回のコピーを繰り返す写真は、以前、「使える!アリバイ用の写メ素材」という記事で使用した物を使う事にした。

この写真である。

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私がママです。

都内某所で見かけたカラオケパブのポスターだ。堂々と「私がママです」と宣言している。機会があれば一度は行ってみたいお店だが、残念ながら機会がなさそうなので多分行かない。

まず、この写真のカラー情報を破棄する。

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カラー情報を破棄

モノクロになったママの写真を出力して、それをコピーしていく。

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出力されたものを

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コピーして

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出て来たコピーを

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さらに

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コピーする

これを100回繰り返す。

果たして、ママは100回のコピーに耐える事が出来るのか?
コピー VS ママ。お互いのプライドをかけた戦いが今始まる。


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【どんどんママがいなくなる】

10回、20回、30回とコピーを繰り返すうち、ママの様子に変化が起きてきた。

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コピー1回目

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コピーマシンと化してコピーを繰り返す

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コピーのコピーのコピーのコピーのコピーのコピーのコピーのコピーのコピーのコピー。簡単に言うと10回目

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20回目。文字がかすれてしまい、読めなくなった

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30回目。文字が完全に消えた

30回で文字が消えてしまい、ママがママだと分からなくなってしまった。
ママの顔がにしおかすみこさんのようにも見える。

まだ折り返し地点にも達していないのにこの状態だ。
100回目、ママはどうなってしまうのか?

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ママがんばれ

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40回目。ママの鼻が消えそうだ

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50回終了

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50回目のママのコピー

50回終了時点で、ママの顔のパーツがすべてなくなった。マイクを持っている事も分からない。全体的に念写のような雰囲気でもある。何を思って念写したらこのようになるのだろうか? 


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まだ続けます

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60回

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70回

70回を終え、ママの顔と体が真っ白になった。かろうじて右手のラインは確認出来るが、元の写真を知らない人には何が印刷されているのか分からないだろう。もはや模様である。

しかし、ママの右耳に注目してもらいたい。右耳だけはまだ形を残している。
残り30回、ママの耳はその形を残すことが出来るのか?


そして、100回目。

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100回終了

小一時間で100回のコピーが終了した。

1回目のコピーではこういう状態だったママが、

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1回目

100回のコピーを繰り返すと、こうなった。

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水墨画?

70回終了時点で残っていた右耳も消えてしまい、ママの写真がただのシミのようになってしまった。70回目よりも黒い部分がクッキリとしているが、黒い部分はママの体ではない。背景だ。


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検証の結果、「私がママです」の文字が読めなくなったのが18回目で、ママの顔が分からなくなったのが46回目であった。

コピーのコピーはほどほどに。
とママに代わってお伝えさせていただき、今回のレポートを終了いたします。


(2008/8/4 住正徳)

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