スミマサノリ「月曜日にオジャマシマス」

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カップ麺に七味がついていると嬉しい。本格的な食事、という感じがするからだ。今日もこれからお夜食に「緑のたぬき」を食べようと思っている訳だが、その七味についてふと疑問を抱いた。これ、本当に七味なのだろうか? もしかして六味くらいかもしれない。気になって仕方ないので調べてみることにした。





【そもそも七味の内訳はどうなっているのか?】

七味、正確には七味唐辛子の内訳はどうなっているのか? 唐辛子の他にケシの実と山椒が入っている事は知っている。しかし、それだけでは三味だ。残りの四つは何なのか。ウィキで調べてみたら、ざっと次のようなものが使用されている事が分かった。陳皮(ミカンの皮)、ごま、麻の実、しそ、のり、青のり、ショウガ、菜種。生産者によってそのブレンドは変わるらしいが、これらの材料の中から七つをピックアップして七味唐辛子を作る訳だ。

では、「緑のたぬき」に付いている七味の中には何が入っているのか?
そして、本当に七味なのか?



つゆにこだわる「緑のたぬき」


「七味唐辛子をおこのみでかけてお召し上がりください。」


「右側に粉末スープ、左側に七味唐辛子が入っています。」


このように、右側に粉末スープ、左側に七味唐辛子というスタイルの場合、真ん中から七味唐辛子だけを切り離そうとすると粉末スープの袋まで破ってしまったりするので注意が必要だ。改めて粉末スープと七味の袋を見ると、両サイドに切り込みが入っているので、真ん中から両者を切り離すのは間違いらしい。まず、粉末スープ側の切り込みから袋を割き粉末スープを入れ、麺が出来上がった後に七味側を切って七味を入れる。これが正しいカップ麺の食べ方なのだ。勉強になった。





【ルーペを使って選り分けていく】

「緑のたぬき」の七味唐辛子を徹底解剖するため、スタンド型のルーペを用意した。倍率3倍のガラス製レンズを使用している。



スタンド型ルーペ


ルーペの取り扱い説明書には主な用途として、「新聞・辞書等の細かい文字を見る時にお使い下さい。」と書いてあった。七味唐辛子を選り分ける、という用途 は書かれていない。もっと倍率の高いルーペが必要だろうか。しかし、倍率の高いルーペは金額も高い。今回はこのルーペでがんばろう。

デスクの上に白い紙を敷き、「緑のたぬき」の七味をその上にすべて出す。



七味を出して


ルーペで覗く


ここからは細かい作業になる。鼻息で七味を飛ばしてしまわないよう、マスクを着用した。選り分けにはつまようじを使用する。



マスク着用


つまようじで選り分ける


七味には、前述のような材料が使われている訳だが、正直、ケシの実とか陳皮とか麻の実とか、それらがどういう形状をしているのか分からない。なので、似た者同士を選り分けていく事にした。結果、7つのグループに分類されれば、内容の詳細は分からないが確かに七味である事が証明出来る。

ルーペ越しに七味を覗き、似たもの同士をグループ分けしていく。



似てる


似てない


細かくなってしまっている部分がほとんどなので、その中から形の残っているものだけを集める。そこから、形と色が似ている物同士を集めていく。僕はA型で几帳面な性格なので、こういう事を始めてしまうとキッチリしないと気が済まないのだ。一切の妥協を許さず、七味の仲間分けに没頭した。



ルーペが邪魔


途中からルーペを使わず肉眼で選り分ける事にした。ルーペ越しに物をいじる事に慣れていないので、疲れてしまうのだ。よく目を凝らせば、肉眼でも選別は可能だ。



飽きた


大体、メーカーが七味と言っているのだからそれを信じればいい話だ。いや、それを言ったらお仕舞いだ。そんな葛藤を続けて小一時間、なんとか結果を得る事が出来た。

「緑のたぬき」の七味には以下のようなものが使われていた。



「緑のたぬき」の七味の成分


写真上部は細かくなって選別不能な部分の山で、その下に似たもの同士をグループ分けして配置した。ちょうど7つのグループがある。

つまり、「緑のたぬき」の七味は確かに七味であった訳だ。


それぞれを見ていこう。



写真左から、赤唐辛子、青のり、良く分からないもの


同じく左から、山椒、良く分からないもの、良く分からないもの、良く分からないもの


赤唐辛子、山椒、青のり以外、残りの四つは良く分からないものであるが、確かに7つの材料を確認出来る。

六味と七味に関して、それほど両者に違いがないように見えるかもしれない。それは、どうしてもグループを7つに分けたかった、という気持ちの表れなのでご了承いただきたい。


結論:カップ麺の七味唐辛子は本当に七味


(2008/2/25 住正徳)

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