【福田さんのメガネ】 福田康夫さんの公式サイト「福田康夫オフィシャルサイト」のトップページに、例のメガネをかけて笑っている福田さんがいる。メガネの下フレームが鼻孔にまでかかる大きなフォルム。このメガネが欲しいのだ。 官房長官時代の福田さん しかし、ここ数日、テレビに出て来る福田さんのメガネは僕が知っている福田さんのメガネとちょっと違う。 出馬表明について語る福田さん メガネの大きさは官房長官時代のものとあまり変わらないが、フレームが金属製になっていてどこか洗練された印象を覚える。官房長官バージョンから総裁選バージョンへ、福田さんのメガネが進化しているのだ。総裁選への意気込みがメガネに表れているのだろう。しかし、僕が欲しいのはこれではない。官房長官時代のメガネが欲しいのだ。 なので、今回は官房長官時代のものを探して行く。 |
【事務所に問い合わせてみる】 最初に、公式サイト上に記載のあった福田さんの事務所に電話をかけてみた。 福田康夫国会事務所に電話をかける 「福田先生と同じメガネが欲しいのですが…」 電話口に出たのは男性の職員さんであった。「プライベートな事は分かりかねます」と、とても丁寧に対応してくれた。きっと忙しくて大変な時期なのに、である。 念のため、高崎の事務所にも同じ問い合わせをかけてみたが、答えは同じであった。「個人的な事は把握しておりません」。 どうやら福田さんご本人に確認するしかないようだ。 しかし、時期が時期である。ご本人にお会いしてメガネの質問なんて出来る訳がない。福田さんに聞くべき事は、他に沢山あるだろう。政策の事とか。 仕方ない。メガネ屋さんに相談しよう。 |
【メガネ屋さん、ローラー作戦】
きっとメガネ屋さんに行けばすぐに見つかるだろう、と安易に考えていたのだが、これが全く簡単ではなかった。 福田さんの写真を見せて「これと同じものをください」とお願いしても、みんな首を傾げてしまうのだ。3軒巡ったが、どこにも見当たらない。どの店でも「型が古い」と言われてしまう。 そういったものは…… これが一番近い、と言われたが全然違う 3軒とも結果は同じ かろうじて総裁選バージョンに近いものだったら手に入りそうだったのだが、まだ妥協はしたくない。 手がかりを求めて、巣鴨へ向かった。 高齢者向けのメガネ、という視点で探そうと考えたのだ。 |
【巣鴨で探す】
巣鴨にやって来た 高齢者に優しい街、巣鴨にやって来た。この街のメガネ屋さんをしらみつぶしにあたる。 このメガネを探しています 最初のお店は、西友巣鴨店の2階にある「メガネ和真」さんである。事前にネットで調べた情報によると、この道40年のベテランが自分に合ったメガネを選んでくれるという。期待出来そうだ。 この道40年、武井さん兄弟。写真左がお兄さん、右が弟さん そして期待通り、「メガネ和真」は今までのお店とは違って、かなり親身に相談に乗ってくれた。店長の武井さんと弟さん、お二人で福田さんのメガネについて考察を巡らせてくれたのだ。 福田さんのメガネについて考察してくれた 結果、福田さんのメガネのプロフィールが以下のようにはじき出された。 ・強い近視。 ・ウエリントン型でオプチル素材を使用している。 ・ディオール製、もしくはダンヒル製が濃厚。 ・シチズン商事が取り扱っていたものである可能性が高い。 上記に挙げたうち、「オプチル素材」を使っているという点が福田さんメガネの大きな特徴なのだという。セルロイドに変わる材質として一時期は人気を博したが、今はほとんど市場に出回っていない素材、オプチル。 オプチル素材のメガネを探す武井さん(弟) 実際にオプチル素材のメガネを使って、その特徴を説明してくれた。 ディオール社のオプチル製サングラス オプチル素材は他の素材に比べてかなり軽く、熱するとグニャグニャになるが、冷めると元の形に戻るという形状記憶の性質がある。 温風で熱すると グニャっとなるが 冷めると元にもどる 形状記憶の性質を持つので色々な形を作りやすく、鼻にあたる部分とフレームが一体化されている 鼻の部分に大きな特徴 福田さんの写真にこの鼻の部分が写っていたので、武井さんはオプチル製と判断した訳だ。 と、かなり福田さんのメガネの素性が分かって来て訳であるが、問題はそれを手に入れる事が出来るのか、という点だ。 「福田さんのメガネを手に入れる事は出来るのでしょうか?」 オプチル素材のものが今はほとんど出回っていない。和真さんの店頭にも用意はなく、かなり確率は低いが倉庫から古い在庫を探せばあるかもしれない、との事であった。 どうしても欲しい、という僕の熱意が伝わり、武井さんが倉庫まで探しに行ってくれた。 しばし待つ |
【あったのか? 福田さんメガネ】 30分後、武井さんが少し興奮気味に戻って来た。片手にはメガネを持っている。 「これだったら形はどんぴしゃです。色がちょっと違いますが」 差し出されたメガネを見て、僕も興奮を抑えられなかった。 「本当ですね。福田さんです。これはまさしく福田さんのメガネです!」 確かに色は違うが、形、素材、すべて写真の通りであった。巣鴨で奇跡が起きたのだ。しかも、古い商品という事で定価の4分の1、1万円で譲ってくれた。 そのメガネがこれだ! 福田さんのメガネ。官房長官時代バージョン(色違い) 特徴的な鼻の部分 フレームに芯が通っていないのもオプチル製の特徴だ オールモスト・福田さんメガネ、と言っても過言ではないだろう。 今や入手困難となった官房長官時代バージョンが今、僕の手の中にあるのだ。全くもって感無量である。 総裁候補気分で 【取材協力】 メガネ和真 住所:豊島区巣鴨2-6-1 西友巣鴨店2F 電話:03-3949-7087 (2007/9/17 住正徳) |